10月5日(水) 伊藤守幸教授「平安文学に描かれた天変地異」

 

伊藤先生は学生時代から12年間仙台で過ごされた。東北の地への想いを織り交ぜながら、『古今和歌集』『後拾遺和歌集』の和歌に描かれた自然現象を、国文学者と水理学者がどのように異なる解釈をしているかを紹介された。

 

きみをおきてあだし心をわが持たば末の松山浪もこえなん

      (新日本古典文学大系『古今和歌集』巻第二十、東歌)

 

契りきなかたみに袖をしぼりつゝ末の松山波こさじとは

      (新日本古典文学大系『後拾遺和歌集』巻第十四、恋四)


『A TSUNAMI TALE』 表紙
『A TSUNAMI TALE』 表紙

ご講義の冒頭に2008年に訪れたクロアチアで日本文学翻訳家・ヴァイオリン奏者ミルナ・ポトコワツ・エンドリゲッティ氏から贈られた氏の絵本『津波のはなし(A TSUNAMI TALE)』を取り上げながら、「津波」がいつから「TSUNAMI」として世界共通語になったのかを話された。『津波のはなし』は日本の戦時中に国定教科書に掲載されていた『稲むらの火』という話をもとにつくられた絵本である。実在する人物が、人々を高台に避難させどのように津波から救ったかが描かれている。この興味深い話をクロアチアの読者にも読ませたいと思い、『PRICA O TSUNAMI JU(津波のはなし)』が作られた。

『Mirna Potkovac Endrighetti 『津波のはなし』 マティヤス・フラツィウス発行社、クロアチア、2005年

 

『稲むらの火』は、実は、小泉八雲(ラフガディオ・ハーン、1850~1904)の「生神様(A Living God)」(『仏の畑の落ち穂』(1897)に収録)が原話である。この「A Living God」の中で、はじめて「TSUNAMI」が使われ、世界共通語として使われるようになった、と、言われている。

 

 

以下、伊藤先生の授業配布資料である:

 

伊藤守幸先生「平安文学に描かれた天変地異」
平安文学に描かれた天変地異.doc
Microsoftワード文書 33.0 KB

 

 

 

 


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