中欧国際協力研修 モルドバ独立20周年祭・帰国報告ツアー

 

 201184日(木)、学習院女子大学にて、モルドヴァ復興支援協会会員の川村容子さんをお招きし、「チェルノブイリ原発25周年を機に振り返るモルドヴァ共和国の農村の子供たちカザネシュティ村の子供デイケアセンターの現状と将来への展望」と題して、数多くの写真と共に報告をしていただきました。

 

 同国の地理や歴史を概観された後、1986426日に起こった、隣国ウクライナでのチェルノブイリ事故がモルドヴァにどのような影響を与えたかに触れられました。現地では畑に灰が積もったものの、事件の4日後になってようやく事実が公開されたため、約3500名もの人々が被爆したそうです。20114月現在の資料によれば、その結果、亡くなったのは807名、後遺症が残ったのは2400名とのことです。それだけでなく、現在でも癌を患ったり、その他の障害を抱えたりして生まれてくる子どもが多いそうで、被害の深刻さが伺えます。

 

 引き続き、モルドヴァ共和国における民族問題についても言及され、ルーマニア系住民とロシア系住民の関係が必ずしも良好でないこと、また、同国がルーマニアとロシアの狭間で揺れ動いていることが紹介されました。さらに、独立後、経済が破綻し、国民の生活が困窮し、物価が必ずしも安くない同国では生活が成り立たなくなり、多くの国民が国外に出稼ぎに赴くようになった現状をお話しいただきました。

 

その結果、国内に取り残された子供たちが精神的にも孤立し、不登校に至るケースが増大しましたが、こうした子供たちを支援するために、神戸を本拠地とするモルドヴァ復興支援協会が2004年、国内中部のカザネシュティ村にデイケアセンターを設立しました。同センターでは地元の小学校から教室の一部を譲ってもらい、子供たちに勉強を教えたり、給食を提供したりするようにしている様子が語られました。成果は短期間のうちに現れ、子供たちの表情が温和になり、不登校が解消し、成績が向上したとのことです。

 

 学習院女子大学では今年9月に初めてモルドヴァにおいても国際協力研修を行いましたが、この報告会に出席した研修参加者はちょうど1か月後の94日にデイケアセンターに到着し、子供たちと出会いました。書道、華道、折紙、剣道、うどん、セーラー服の試着、マルマルモリモリの踊り、サッカーなど、多彩な文化交流を行いました。10名以上もの日本の若者がセンターを来訪したのは初めてだったようで、子供たちは大喜びでした。親から離れての生活での寂しさがわずかながらも緩和されたようでした。


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