11月4日(金) 品川明教授 「東日本大震災後の日本の食に関わる意識改革」

 

品川先生は、「食は命であること」が授業のテーマであることを説明され、食に関わるお話を通して、一貫して、「当たり前のものは存在しないこと」を前提とし、食をはじめ、生きることの全てに対し、もっと感じ、考える心を持つことの重要性を強調された。


そして、佐藤初女さんの「おむすび」の話の一粒一粒を人間に例え、一人ひとりがつながりあって、世の中を変えてゆく、つくってゆく、つまり、授業の受講生一人ひとりが世界を動かす役割を担っているのだということを、話された。


授業は、まず、以下の東日本大震災の被災者の声が紹介され、その後、グループ別ワークショップ形式で、受講生が「食・食事で必要なもの」について意見交換、発表した。


(被災者の声)

・着の身着のまま避難したので、大切なものを確保する時間はなかった・とても寒かった

・暖かい場所がこんなにも心地よいとは今まで思わなかった

・パンを食べた時、ある程度空腹は満たされ、食事がこんなに有り難いと感じたことはなかった

・おにぎりを食べた時も、お米がこんなにも美味しい存在であることに気づいた

・味噌汁をのんだとき、こくのある汁にありがたみを感じた。お椀が自分のものではないこと、いつも、当たり前にあったものがないことに気がついた


最後の感想の「当たり前にあるもの」に言及されながら、品川先生は、食事が、お腹を満たすものとして、あまりにも当たり前のものとして見過ごされてきている今日の私たちの生活の在り方に警鐘をならされた。先生は、「食べるものを生命として活かす」ためには、単に栄養として取り入れるのではなく、「おいしく」食べること(よい素材、新鮮、旬、土地のもの、色彩等)が大切であることを説明された。


そして、「ありがとう」「いただきます」「ごちそうさま」「もったいない」という4つの心を意識しながら、かつ、食の素材では見えない部分にも意識を寄せることが必要であるというお話しをされた。


<<4つの心>>

○ありがとうの心・・・食は本来、「有り難い」もの。日常的に食せること自体が有り難く、貴重な機会であることを思い出し、「感謝の心」を大切にする。

○いただきますの心・・・食は命を「頂く」もの。自然界の様々な命から授かったものであり、また新たな命を創造するために不可欠な存在、行為でもある。有難く「頂く心」を大切にする。
○ごちそうさまの心・・・食は「ご馳走」であり楽しむもの。様々な生き物の存在と人々のおかげで、食卓に運ばれてくる。その繋がりを感じ、また新たな繋がりを紡ぐ。「ご馳走になる心」を大切にする 。
○もったいないの心・・・食は「有難く、頂く、ご馳走」であり、粗末にできない貴重なもの。自然界の尊い命と多くの繋がりに感謝し、「もったいないという節度ある心」を大切にする。


先生は、食教育が、「知識や情報を提供する食教育」から「食そのものを意識する食教育」へ転換していることを挙げながら、幾度となく、「意識すること」、つまり、当たり前のものを当たり前に思わない探究心や感謝する気持ち・心を持つことの大切さを語られた。


そしてそのような意識・心を持った一人ひとりが集合体になったとき、つながったとき、世界を動かす原動力となることをお話しになり、授業を終えられた。


 

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学習院女子大学では、Project for Food Consciousness~「食べること」「食べるもの」「食べ方」から考え、育てる、知の未来~というプロジェクトに取り組んでいます。その一環として「佐藤初女さん講演会~心を結ぶ 命のおむすび」を12月10日(日)に開催します。ぜひ、ご参加ください。

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