1月11日(水) トヨタ自動車 張富士夫取締役会長 「企業・社会と東日本災害」

 

 

1月11日(水)「国際文化交流論Ⅴ(国際ビジネス)」(江口泰広教授担当)において、トヨタ自動車(株)取締役会長 張 富士夫氏に「<企業・社会と東日本災害>モノづくりの強さは人間尊重から生まれる~トップに学ぶ震災と企業~」と題して講義を頂いた。

 

講義の内容は主に以下から構成されていた。

 

1.自動車製造工程とサプライチェーン

2.トヨタの歴史

 1)豊田綱領

 2)豊田喜一郎

 3)1945年頃のトヨタ

 4)大野耐一(トヨタ生産方式)

3.トヨタ生産方式の誕生

 1)仕事とムダ

 2)ものづくりとは

 3)改善

 4)知恵は無限

 5)人間尊重と人間性尊重

4.震災復旧と呉越同舟

5.時代が変わる

 1)グローバリゼーション、IT化、環境対応、経済環境 他

 2)どう対応するか(日米比較)

  ①育てる文化と選ぶ文化

  ②やり方と道具

  ③情と理

  ④人間を大切にする経営

  ⑤「理」の追求

  ⑥学ぶ意欲

 

今回の講座は「学習院女子大学 東日本大震災つながる わ キャンペーン」活動の一つである「学習院女子大学リレー講座:東日本の復興と学術」の一環として行われた。講座の意図は、日本を代表する企業のトップから企業と東日本災害のかかわりについて講義して頂こうというものであった。

 

講義は自動車製造の工程と部品の多重サプライチェーンによって支えられている自動車産業の特徴の解説から始まり、次いで今日の同社創業の原点となった豊田喜一郎氏の創業の精神、”産業報国の実を挙ぐべし””金・技術・設備なしの状況で3年で米国に追いつけ””手を汚さずに仕事ができるか”についてふれられた。

 

ないものづくしで創業した同社の歴史を顧みつつ、今日のトヨタ生産方式の基本を作った大野耐一氏の”ムダな動きは働き(仕事)ではない””5回の「なぜ」を繰り返せ”にふれ、仕事とムダやものづくりの意味、改善、人間尊重と人間性尊重の違い等を通じてトヨタ生産方式の本質について解説された。

 

講義の最後では時代が急速に変わっていく中で、どのような視点をもって対応をすべきかを日米の比較を通じて解説された。

 

講義は一見してトヨタ自動車に関する解説がほとんであるかのように理解されがちであるが、実は大きな志をもって何もないところからスタートし、知恵を使い、徹底的にムダを省き、人間性尊重+理の追求を通じて新しい時代を切り拓いていくという内容は、まさに現在の東日本を復興するために最も求められている視点であろう。

 

現場主義を通じて世界をリードするトヨタイズムを実務の中で長年に渡って経験し、それを実践してきた講師の言葉の一つ一つには驚くほどの迫力があった。 ”知恵は無限であり、人は苦労してこそ考える(知恵が出る)”はまさに至言であり、多くの受講者の心に問いかけるものがあったと思われる。

 

沢山の示唆に富む視点がきら星のごとく散りばめられた今回の講座は、まさにリレー講座にふさわしい位置づけとなった。

 

なお、当講座はリレー講座であったため学生、卒業生(草上会、桜友会)および一般の方々のご参加を得たが、学生たちの義捐募金の呼びかけで102,072円を集めることができた。ご協力を頂いた方々に、この場を借りて御礼を申し上げます。

 

また当講座は通常講座とは異なり、企画・立案・運営が全て学生(江口ゼミナール)主導で行われたことを付記しておきたい。 本講義には、学内外から500名を超える方々が聴講申し込みをされ、戸山キャンパスで1番収容人数が多い教室ホールが、学生、卒業生、企業に勤める方々、一般であふれた。ご来場いただいた、皆皆さまに、改めて御礼申し上げます。

 

 

  

 

以下、日本大学の学生、卒業生から感想文が寄せられました: 

 

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 トヨタ自動車の取締役会長である張富士夫氏の講演と聞き、参加した。「東日本の復興と学術」という題目であったため、東日本大震災に関する内容の講演と考えていたが、実際は復興にとどまらない、今後の日本の築き方について考える内容であった。自動車の生産方法から講演が始まった。このときはなぜ生産の話なのだろうかと講演の方向性が全く見えなかった。トヨタ自動車の生い立ちの話になり、ここでトヨタ生産方式はどのようにして誕生したのかを知り、講演序盤はこの前振りであったことを認識した。

トヨタ生産方式が核となって講演は進み、この方式に至るまでの考え方,仕事とは何か、さらには人間尊重と人間性尊重の違いにまで話は及んだ。方式に至るまでの考え方は単に生産方式に限った話ではなく、いろいろな方面でも通用する。

今後の自分の動き方にも取り入れていきたい考え方であった。その後、「困ったときほど知恵がでてくる」といった話では、研究をしているときの感覚を思い出し、大いに共感した。また、米国との経済環境の違いの話をもとに「日本人は本当の理を考えること」について話され、自分にも足りない部分であると考えさせる内容であった。

 この講演は、今後の研究さらには仕事への向き合い方を考える良いきっかけとなった。この考えが「日本の将来を担う若者たちにはぜひ努力して、この国をけん引してほしい」という張氏の願いに答えていきたい。

 (日本大学大学院生産工学研究科機械工学専攻)

 

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私は、今回の講演会に参加して、考え方や生き方について再度、深く考え直すよい機会になったと思います。一番、心に響いたのはやはり最後におっしゃっていました「学ぶ意欲」が大切だと感じました。これは、すべての物事に通じるものだと思います。小さい頃、よく親や大人の人などに「これはどういう意味?」、「何で,こうなるの?」と聞いていたのは、いろんなものに興味を持ち、知りたいという意欲があったからだと思います。

私は現在、大学院生ですが、今までの学習について振り返ってみると、興味のあるものは時間を惜しまず本で調べ、人に聞いていろいろ学んできました。

そのように「学ぶ意欲」がある時は充実感があり、時が過ぎても忘れることがありません。また、現在の研究に対してもそのように苦労して学んだことが自分の財産になっていると改めて感じました。途中、日本と米国において、人や会社の考え方の比較を行っておりましたが、私は日本の考え方にとても共感を持ちました。

これは、私が日本人であることで共感を持ったわけではなく、会社は人と人のつながりで成り立っているものであり、人は考え主張することができると思ったからです。   

今年から、私は社会人となりますが、公演中におっしゃっておりました「知恵は無限」、「5回のなぜを繰り返せ」の言葉の通り、自分の仕事に興味を持ち、常に考えながら行動できる社会人になりたいと思います。最後にこのような貴重ある場をいただき、関係各位に感謝申し上げます。

日本大学大学院生産工学研究科機械工学専攻 博士前期課程2

 

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 先日は大変貴重なお話をしていただきありがとうございました。普段の研究生活における心構えに活かせる内容ばかりで、非常に勉強をさせていただきました。私は研究テーマを二つほど担当しています。二つのテーマを進めていく中で、無駄な時間をなくすように実験計画をたて、行動してきましたが、張様のお話を聞き改めて深く考えてみますと、無駄がいくつもあることが分かりました。

「無駄な動きは働きではない」や「付加価値を高めることだけが仕事」を胸に、現在の研究の無駄を省くことで、これからの研究を円滑に進めていこうと思います。また、「「五回のなぜを繰り返せ」「原因」より「真因」。原因の向こう側に真因が隠れている」のお言葉も非常に心に響きました。研究を行う上で起こった現象に対してなぜだろうと考えることが多々あります。しかし、「なぜ」を五回も繰り返してより深くまで探求したことはありませんでした。

まだまだ真因への探求心が不足していることに気付きました。張様のお話を聞き、普段の生活にまだまだ改善の余地があることがわかり、身が引き締まりました。早速、聞かせていただいた内容を活かして毎日を真剣に考え、研究に臨んでいこうと思います。最後になりますが本当に貴重なお話を本当にありがとうございました。 

日本大学大学院生産工学研究科 野村研究室)

 

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今回,トヨタ自動車の張会長の講演ということでどちらかというと経営に関することが多いのではないかと思った,私たち工学系の学生にもタメになることが 多くあった。

特に大野氏の言葉とトヨタ生産方式については研究を進めていく上で心がけていかなければならないと感じた。

大野氏の「原因よりも真因,原因の 向こう側に真因が隠れている」という言葉は失敗の理由その理由がなぜ出来たのかという一つの失敗を起こすことで同じことは二度起こさない、更には失敗を質の高い経験に変えることができる。一つ一つのことに無駄がなく学生の私も身につけられたらと感じた。また「知恵は無限,困っているほど知恵は出る.困らない人には知恵は出てこない」という言葉も研究を進めていく上でまさに今困ることの多いときなので励みになる言葉だった

日本大学生産工学部機械工学科 学部4年)

 

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先日は講演会で貴重なお話をしてくださり、本当にありがとうございました。ジャストインタイムや、間を仕事とムダに2分するなど、現場を知っているからこその合理的な考え方による取り組みのお話がいくつもあり、私自身大学で機械工学を学んでいる身として、非常に興味深く聞かせていただきました。またものづくりにおける日本とアメリカとの対比も、簡潔にまとめられており,とても分かりやすかったです。

これまで日本の強みとされてきた部分が、今回の震災復興を妨げる原因の一つになってしまったのだと感じました。しかしだからといって日本の生産方式の全てを海外に習って変更していくのではなく、日本ならではのものづくりの文化をより強くし、これからも残していきたいと、私は思いました。短い時間しかなく、もっとお話を伺いたかったのですが、お忙しい中このような機会を作っていただきまして、本当にありがとうございました。

日本大学大学院 生産工学研究科 機械工学専攻)

 

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 トヨタ自動車株式会社取締役会長,張富士夫氏の講演を聞き、世界で勝負する企業の考え方や普段の研究にも活かせる内容を聞くことが出来た。特に講義全体を通して、人と人とのつながりを強く訴えていたことが印象に残った。

 世界諸国で自動車を生産・販売する大企業であるため,実際の生産現場では人同士の交流が少ないものだと考えていた。しかし、トヨタ生産方式の中で技術員同士が親身に話し合いを設け、より良い製品を生産しようとしていることに驚いた。

 また,製品を生産する過程で徹底的なムダの排除を行っていることを具体例を用いて説明することで大変な企業努力をしていることがわかった。これらは大学生活、特に研究においても参考になる点が多くあった。

 特に「原因より真因」、「知恵は無限」という2つの言葉が印象に残った。1つ目の言葉は、何か問題が起こった際には「原因」のさらに「原因」探るという意味で、まさに大学の研究そのものであり、まだまだ研究への考えが浅いと考えさせられた。

 また2 つ目の言葉は、人間は困ったときに知恵が出てくるからどんどん悩み、良い知恵を考えだすことを言っている。これも研究に際し、自分や後輩が考える、考えさせることで知恵を搾り出差なくてはいけないと感じることが出来た。

 講演を通して、普段聞くことのできない大企業の会長の話を聞いくことが出来、大変有意義な時間を過ごすことが出来た。ここで学んだことを,大学生活や就職活動に活かしていきたい。

(日本大学大学院景山研究室M1

 

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  今回は、「企業・社会と東日本災害」~「モノづくりの強さは人間尊重から生まれる」トップに学ぶ震災と企業~という事で、トヨタ自動車株式会社取締役会長の張 富士夫氏よりご講演頂いた。特に、ご講演の際は、「ものづくり・人づくりの大切さ」を重点に話をして頂いた。個人としては、就職先及び希望職種として、自動車メーカー及びエンジニアを目指しており、「ものづくり」特に「クルマづくり」に重点を置いた話は、非常に興味深い話であった。また、話の中では、トヨタ生産方式を掲げた大野耐一氏の話が多く取り上げられていたが、「5 回のなぜを繰り返せ」「仕事は部下との知恵比べ」「会社には仕事と無駄しかない」などの名言から、徹底した効率的な開発が行われていた事が、容易に理解する事が出来た。また、トヨタ生産方式は、もちろん効率的な大量生産の方式を示すものでもあるが、その対象は「もの」の動きだけでなく、「ヒト」の動きにも感じられた。さらに、人間尊重と人間性尊重など、日本らしい考え方であるなと感じた上で、今後も日本らしさを残していくという点から言っても引き継いでいくべき考え方だと感じた。全体を通して、日本の強さも感じる事ができ、まだまだ日本も捨てたものじゃないなと感じる事ができた。これら、貴重なご講演で感じた事等は今後の生活で必ずや役に立つものであると思う。今回は、ご講演頂いた張 富士夫氏はじめ、会場設営及び企画準備に携わって頂いた「学習院女子大学の方々」及び関係者各位に感謝の意を表したいと思います。誠にありがとうございました。今後も、企画運営頑張ってください。

  

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先日の学習院女子大学でのご講演ありがとうございました。ご講演を拝聴しましたが、ものづくりにおいて大事なこと、すべきこと等、ご自身の経験談を含めておっしゃられた事は、これから社会で生きていく私にとって、大変勉強になる講演内容でした。特に,5回の「なぜ」を繰り返すです。ものづくりにおいて生産計画をどのように立て、情報をどのように共有していくかを何度も確かめていくことは、より安全に、安く、早く、やり易く、より良い方法を探っていくために必要だと私も思います。

時間はかかりますが、そうすることにより会社との一体感を深め、改善し、さらに優れた製品を作ることができる。今回のご講演で私のものづくりに対しての新しい考えが加わりました。今回のような講演はなかなか体験できないものであり、終止興味深く、聞き逃せないご講演でした。貴重なお話をしてくださり、ありがとうございました。

(日本大学大学院生産工学科 

 

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 先日の学習院女子大学における、トヨタ自動車の張会長による講演会にお招きいただき、誠にありがとうございました。ご高名な張会長の講演のため期待をして会場に参りましたが、期待以上のお話を拝聴いたしました。次回もこのような講演会がございましたら、是非お誘い下さいますようお願い致します。 今後とも宜しくお願い申し上げます。 

税理士)

 


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